大崎市長 伊藤康志

 時空への挑み

このたび、悠久の時を体験するような機会に臨みました。

一つは、当別町140年記念式典への祝賀訪問です。

戊辰戦争に敗れた仙台藩岩出山伊達家一門は、新生の地を求めて当主伊達邦直公主従43戸161人が、北海道当別に鍬を入れて今年で140年。うっそうとした樹木や笹やぶを開墾、大雨ごとに氾濫する石狩川や当別川との過酷な闘いの開拓でした。この史実は、当別町出身の作家本庄睦男氏により執筆された長編小説「石狩川」や、東映映画「大地の侍」で世に紹介されております。

140年の時を経て、改めて開拓の歴史を心に刻み、両市町の絆を深めることを決意した訪問でした。

もう一つは、名古屋市で開催された生物多様性条約国会議への参加です。
「生物多様性」とは、生物が互いに網の目のようにつながっている状態が重要だという考えであり、1992年に条約が採択され「生物多様性の保全」「資源の持続的な利用」「遺伝資源から得られる利益の公平な配分」の三つを主要目的としています。

この会議の一環として開催された生物多様性国際自治体会議において、本市の豊かな里地・里山を生かしたバイオマスタウンへの取り組みや「生物多様性を育む農業」水田農業の新たな役割の事例を世界に発信してまいりました。

地球上に生命が誕生して20億年。生物が陸上に上がって4億年。人類が誕生して400万年。今、生物大絶滅時代。生物後発の人類が生物共生のために行動を起こす責任は重大。生物多様性の宝庫・大崎市の存在は大きい。