大崎市長 伊藤康志

道を創(つく)る

日本書紀に「難波より京に至る大道を置く」と道路整備の記述があり、古代ローマ帝国の「すべての道はローマに通ず」のように、道づくりは国づくりの基本に位置づけられてきました。

しかし、東北は長らく「みちのく」(道奥国:みちのおくのくに)や「おくのほそ道」(奥の細道)と言われ、辺境の地と位置づけられた時代がありました。しかも、東北は奥羽山脈により陸奥国・出羽国に分断され交流が妨げられてきました。また、冬期間は豪雪により、社会経済活動の足かせとなっておりました。そのような背景の中、東北地方においては、冬期間も安全で安心に生活できる道路整備に対する市民ニーズが高いにもかかわらず、未だ道路整備が質・量とも著しく立ち遅れているのが現状であります。

そのような中で起きた東日本大震災は、多くの犠牲のもとに改めて道路の役割が再評価されました。道路が「命の道」や「防災の道」、「復旧支援の道」として重要な役割を果たしました。ことの重大さから、国は「東日本大震災を踏まえた緊急提言」を発表しました。ミッシングリンク(途切れている高速道路)の解消、太平洋側と日本海側を結ぶネットワークの強化、災害に強い地域づくり・防災拠点整備などが謳われております。

去る5月9日、盛岡市で開催された東北国道協議会総会において不肖私が新会長に選任されました。司馬遼太郎が紀行文集「街道をゆく」で東北を「北のまほろば」と評しておりますように、東北の道路整備が「命をつなぐ道」や「復興を前進させる道」、「未来を拓く道」として、東北新時代を創るために全力で取り組んでまいります。