大崎市長 伊藤康志

吉田松陰(よしだ しょういん) 東北を巡る 

 『夢なき者に成功なし』

この言葉は、今年の成人式で私から新成人へのはなむけの言葉として贈った、幕末の偉人吉田松陰の名言の一節です。

今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」は、松陰の妹・文(ふみ)が主人公ですが、それに増して松陰がクローズアップされる年になりそうです。

松陰は、長州藩の藩士で松下村塾(しょうかそんじゅく)を主宰し、高杉晋作や伊藤博文など維新の有為(ゆうい)な人材を育んだ不世出の思想家、指導者ですが、「安政の大獄」によって刑場の露となり、30歳の若さで世を去りました。

あの時代に松陰が誕生しなかったら、松下村塾を開かなかったら、日本の明治維新は実現しただろうか!

カリスマ性と神秘性を持った松陰を題材にした作品がたくさん描かれております。司馬遼太郎や山岡荘八の小説、そして映画やテレビドラマ、漫画のほか、イギリスの文豪スティーブンソンによって松陰の伝記が海外でも紹介されております。

松陰は、163年前の冬、東北を訪れております。西洋列強の脅威がにわかに日本周辺に迫り、北方の警備状況を視察するべく、脱藩してまで140日間東北を遊学(ゆうがく=遠くの土地へ勉強しに行くこと)しました。

日本海側から津軽半島を巡り、その帰路には、宮城県各地の名所旧跡も訪れ、その道中を記した「東北遊日記」には、松陰が見た東北が詳述されております。

内憂外患(ないゆうがいかん)、自治体消滅の危機に直面している今日、松陰が創ろうとした日本のすがた・かたちに夢を馳せてみませんか。