○大崎市工事成績調書作成要領

平成30年2月26日

訓令甲第1号

(目的)

第1条 この要領は,大崎市工事等検査規程(平成18年大崎市訓令甲第99号。以下「規程」という。)第12条第4項に規定する工事成績調書(以下「成績調書」という。)を作成するために必要な事項を定め,工事成績の考査(以下「考査」という。)を厳正かつ適確に実施し,受注者の適正な選定及び指導育成並びに工事の質的向上に資することを目的とする。

(考査の対象とする工事)

第2条 考査は,市が発注する請負工事(以下「工事」という。)で,1件の契約金額が300万円を超えるものについて行う。

(考査者及び考査時期)

第3条 考査は,監督職員(大崎市請負工事監督規程(平成18年大崎市訓令甲第98号)第2条に規定する監督職員をいう。以下同じ。)及び検査員が行う。

2 監督員及び主任監督員は,工事が完成したときに合議により考査を行うものとする。

3 総括監督員は,工事が完成したときに考査を行うものとし,所見の作成に当たっては,監督員及び主任監督員との合議により行うものとする。

4 検査員は,完成検査を実施したときに考査を行うものとする。

(考査方法等)

第4条 考査は,別表第1に定める考査項目及び別表第2に定める考査基準に基づき公正に行い,その結果を工事成績調書(完成)(様式第1号)に記載する。

2 考査項目及び考査基準に基づく,各考査項目別の具体的な採点方法については,別に定める成績調書の考査項目別採点運用表(以下「採点運用表」という。)による。

3 採点運用表による考査の際,次の各号に掲げる判定等については,当該各号の定めるところにより適切に設定する。

(1) 土木工事関連の出来形及び品質のばらつきの判定は,別図による。

(2) 土木工事関連で,1件の工事が多工種複合工事である場合の検査員の工種選定は,次のからによる。

 主たる工種(工事費の構成率で,70パーセント以上を占める工種)のみで考査する。ただし,主たる工種以外の工種でも,検査員が重要と認めるものは,主たる工種に加えて,を準用することができる。

 主たる工種がない工事においては,各工種の工事費の構成率が,上位3工種以内であるものを適切に選定し,考査する。ただし,これに該当しない工種でも,検査員が重要と認めるものは,当該上位3工種の最下位の工種に替えて考査対象とすることができる。

 多工種複合工事の考査で,工種ごとに評価が分かれたときは,低い方の評価で考査する。

(3) 1件の工事が,土木工事と建築・設備工事などの合併工事の場合で,監督職員及び前号の規定を適用することができない検査員が行う考査は,両工事を共に考査し,低い方の評価で考査する。

(4) 「工事特性」,「創意工夫」及び「社会性等」の考査項目の加点は,その実施状況に関する書類等を根拠として考査する。

4 採点運用表の細別中評価値とは,評価対象とした評価項目(以下「評価対象項目」という。)の項目数の数値を分母とし,同じ評価対象項目の評価した項目数の合計を分子にしたときの割合を百分率で表したものをいう。

5 検査員及び監督職員は,採点運用表により具体的な考査を行い,細別ごとの評点の結果を項目別評定点(様式第2号)により作成する。

6 考査は,評定対象工事が土木工事の場合は採点運用表(土木工事)により,建築工事・設備工事の場合は,採点運用表(建築工事・設備工事)により,また,解体工事の場合は採点運用表(解体工事)により行うものとする。

(成績調書の作成手続)

第5条 工事担当課長は規程第7条に基づき完成検査を請求する場合に,工事の基本情報及び監督職員の考査内容を記載した成績調書を添付する。

2 完成検査後,担当検査員は,前項の規定により送付された成績調書に検査員の考査内容を記載して,この成績調書を完成させるものとする。

3 検査員は,月初めに当該月の前月の分の成績調書を取りまとめ,会計管理者に報告し,契約担当課に提出するものとする。

(受注者への通知)

第6条 市長は,完成検査の考査結果を,受注者に対し,工事成績考査結果通知書(様式第3号)により通知する。

2 前項の通知には,当該工事に係る項目別評定点を添付するものとする。

(説明請求及び回答)

第7条 受注者は,工事成績考査結果通知書を受けた日から14日以内に,工事成績考査結果に対する説明請求の申立書(様式第4号)により,市長に対し,考査の内容について説明を求めることができる。

2 市長は,前項の申立書を受理した日から30日以内に,申立てを行った者に対し,文書により回答するものとする。

この訓令は,平成30年4月1日から施行する。

別表第1(第4条関係)

工事成績評定における考査項目

項目

細別

考査内容

1 施工体制

Ⅰ 施工体制一般

施工体制及び施工管理体制の評価

Ⅱ 配置技術者

現場代理人,主任(監理)技術者,専任技術者等の職務の執行及び技術的判断に関しての評価

2 施工状況

Ⅰ 施工管理

施工計画に基づき,適切かつ効率的な施工管理を実施しているかどうかの評価

Ⅱ 工程管理

適切な工程管理を実施しているかどうかの評価

Ⅲ 安全対策

安全管理措置を適切に実施しているかどうかの評価

Ⅳ 対外関係

対外調整,周辺環境対策等に対して,適切に実施しているかどうかの評価

3 出来形及び出来ばえ

Ⅰ 出来形

目的物の出来形の水準を評価

Ⅱ 品質

目的物の品質水準を評価

Ⅲ 出来ばえ

目的物の仕上げやすりつけ等の出来ばえの評価及び機能の評価

4 工事特性

Ⅰ 施工条件等への対応

施工の困難性等の工事特性への対応の評価

5 創意工夫

Ⅰ 創意工夫

施工,品質,安全衛生等について創意工夫をもって対応したものの評価

6 社会性等

Ⅰ 地域への貢献等

環境保全,地域とのコミュニケーションや地域活動への参加,地域への援助等で,地域に貢献した内容の評価

7 法令遵守等


関係法令等を遵守して,無事故・無処分で工事を実施したかどうかの評価

別表第2(第4条関係)

工事成績評定における考査基準

考査は,細別ごとに,本考査基準により評価を行う。評価は,原則として,細別ごとに下表aからeまでで行う。

a

他の工事の模範となる能力を発揮したか,又は模範となる成果が認められた。

b

優れた能力を発揮したか,又は優れた成果が認められた。

c

普通又は他のいずれの項目にも該当しなかった。

d

不適切な事象が認められた。

e

一部に重大な欠陥又は不誠実行動が認められた。

注1:「工事特性」「創意工夫」「社会性等」では,一定範囲内で加点評価

注2:「法令遵守等」では,法令違反や公衆災害・労働災害の発生により減点評価

別図(第4条関係)出来形及び品質のばらつきの判定方法

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大崎市工事成績調書作成要領

平成30年2月26日 訓令甲第1号

(平成30年4月1日施行)