○大崎市特定子ども・子育て支援施設等指導及び監査実施要綱
令和3年3月19日
告示第55号
(趣旨)
第1条 この要綱は,子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号。以下「法」という。)第30条の3において準用する法第14条第1項及び法第58条の8第1項に基づき,特定子ども・子育て支援施設等(法第30条の11第1項に規定する特定子ども・子育て支援施設等をいう。以下同じ。)に対して市が行う指導及び監査に関し必要な事項を定めるものとする。
(指導及び監査の目的)
第2条 指導及び監査は,特定子ども・子育て支援施設等に対し,特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準(平成26年内閣府令第39号。以下「運営基準」という。)第53条から第61条までの規定の内容及び子ども・子育て支援法施行規則(平成26年内閣府令第44号)第1条の規定の内容を遵守させ,当該特定子ども・子育て支援施設等の適正な運営及びサービスの質の確保並びに利用者の福祉の増進を図ることを目的とする。
(指導の基本方針)
第3条 指導は,特定子ども・子育て支援施設等に対し,運営基準第53条から第61条までの規定の内容及び子ども・子育て支援法施行規則第1条の規定の内容について周知徹底させるとともに,施設等利用費の支給における過誤及び不正の改善指導及び防止を図ることを基本方針とする。
(指導の形態)
第4条 指導の形態は,次に掲げるとおりとする。
(1) 集団指導 指導の対象となる特定子ども・子育て支援提供者(法第30条の11第3項に規定する特定子ども・子育て支援提供者をいう。以下同じ。)を一定の場所に集めて,運営基準の遵守に関し指導するものをいう。
(2) 実地指導 指導の対象となる特定子ども・子育て支援提供者に対し,その者が運営する特定子ども・子育て支援施設等において,運営基準の遵守に関し指導するものをいう。
(1) 集団指導 新たに確認を受けた特定子ども・子育て支援施設等のうち,法第58条の11第1号の規定による法第30条の11第1項の確認の公示後,おおむね1年以内のもの。ただし,当該指導を受けた特定子ども・子育て支援施設等であっても,制度改正,過去の指導事例等に基づき指導等が必要と認められる場合には,この限りでない。
(2) 実地指導 次に掲げる選定基準に基づき定期的かつ計画的に指導対象となる特定子ども・子育て支援施設等を選定するもの
ア 集団指導の実施状況,県が行う指導,監督,立入調査等に関する事務の状況等を勘案し選定するもの
イ 運営基準の遵守状況又は前年度の実地指導の結果から文書による指摘事項への改善を求めたが未実施であること等により,実地指導が必要と認められる場合に選定するもの
(指導の実施計画)
第6条 市は,指導の実施に当たり実地指導を開始する前に年間計画や実施スケジュールを策定し,効率的かつ効果的な実施に努めるとともに,指導の結果を通知する手段,時期,指摘事項への改善指導,改善結果の確認方法等を明確化し,公表すべき事項を含め,これを着実に実施する。
2 市長は,特定子ども・子育て支援施設等の運営基準,制度改正の内容,過去の指導事例等の内容説明を講習等の方式で行う。この場合において,欠席した特定子ども・子育て支援提供者には,当日使用した書類について,情報提供を行う。
2 実地指導の職員体制は,原則として係長の職以上の職にある者を長とする職員2人以上で編成する。
3 実地指導は,次に掲げる事項の確認について半日程度を目途に実施し,当該実地指導の実施場所において,特定子ども・子育て支援提供者,当該実施指導に対応した担当者等に対して結果を講評し,改善の必要な事項と解決方法を口頭で指示する。
(1) 次に掲げる書類の確認
ア 特定子ども・子育て支援を提供した日及び時間帯,当該特定子ども・子育て支援の具体的な内容その他必要な事項を記録した書類
イ 施設等利用給付認定保護者(法第30条の5第3項に規定する施設等利用給付認定保護者をいう。以下同じ。)との間に締結した契約書(利用料が明記されたもの)
ウ 施設等利用給付認定保護者に対して交付した領収証の控え等(利用料の額と特定費用の額とが分かる書類)
エ 小学校,他の特定子ども・子育て支援提供者その他の機関に対し施設等利用給付認定子ども(法第30条の8第1項に規定する施設等利用給付認定子どもをいう。以下同じ。)に関する情報を提供することについて,当該施設等利用給付認定子どもに係る施設等利用給付認定保護者との間で合意した文書
オ 特定子ども・子育て支援施設等の職員,設備及び会計に関する諸記録
(2) 施設等利用給付認定子どもの国籍,信条,社会的身分又は特定子ども・子育て支援の提供に要する費用を負担するか否かによって,差別的取扱いをしないことに関する措置の確認
(3) 特定子ども・子育て支援施設等の職員及び管理者並びに職員であった者が,業務上で知り得た施設等利用給付認定子ども又はその家族の秘密の管理,保管等に関する措置の確認
(4) 第1号アの規定による特定子ども・子育て支援の提供の記録の過去5年間分の保管状況の確認
(監査への変更及び情報提供等)
第9条 市長は,実地指導中に次条各号のいずれかの場合に該当する状況を確認したときは,実地指導を中止し,直ちに監査を行うことができる。
2 市長は,前項に規定する状況を確認したときは,県に対して,実施指導の結果及び改善の報告の内容について情報提供を行うものとする。
3 市長は,第1項に規定する状況を確認したときであって,特定子ども・子育て支援施設等を利用する小学校就学前子ども(法第6条第1項に規定する小学校就学前子どもをいう。)の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると認められるときは,速やかに県知事に情報提供を行い,かつ,必要な措置を行うものとする。
(監査の実施)
第10条 市長は,次の各号のいずれかに該当する場合であって,特に必要があると認めるときは,監査を実施する。この場合において,市長は,事案の緊急性・重大性を踏まえて,当該監査を事前予告なく実施することができる。
(1) 特定子ども・子育て支援施設等において,著しい運営基準への違反が確認された場合
(2) 特定子ども・子育て支援施設等及び施設等利用給付認定保護者の施設等利用費の請求に著しい不当が疑われる場合
(3) 意図的な隠蔽等の悪質な不正が疑われる場合
(4) 前3号に掲げるもののほか,特定子ども・子育て支援施設等が法第58条の9第1項各号及び第58条の10第1項各号に該当することが疑われる場合
(監査の基本方針)
第11条 監査は,前条各号のいずれかに該当する情報があり,特定子ども・子育て支援施設等において,特に必要があると認められるときは,事実関係を的確に把握し,公正かつ適切な措置をとることを目的に実施する。
2 監査の職員体制は,原則として係長の職以上の職にある者を長とする職員2人以上で編成する。
3 監査は,当該監査の目的及び効果をその都度勘案し,問題の重要性,緊急性等の状況に応じ,重点的又は改善が図られるまで継続的に実施する。
(1) 幼稚園又は特別支援学校の設置者及び一時預かり事業を行う者(国及び地方公共団体(公立大学法人を含む。)を除く。)を除く特定子ども・子育て支援提供者が,運営基準に従って施設等利用費の支給に係る施設又は事業として適正な特定子ども・子育て支援施設等の運営をしていない場合
(2) 法第58条の4第2項の内閣府令で定める特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準に従って施設等利用費の支給に係る施設又は事業として適正な特定子ども・子育て支援施設等の運営をしていない場合
(3) 法第58条の6第2項に規定する便宜の提供を施設等利用費の支給に係る施設又は事業として適正に行っていない場合
(命令)
第14条 市長は,特定子ども・子育て支援提供者が正当な理由なく勧告に係る措置をとらなかったときは,法第58条の9第5項の規定により当該子ども・子育て支援提供者に対し,期限を定めて,様式第11号によりその勧告に係る措置をとるべき命令をすることができる。
3 市長は,第1項の命令をしたときは,法第58条の9第6項の規定によりその旨を公示するとともに,遅滞なくその旨を当該特定子ども・子育て支援施設等の認可等を行った県知事に通知するものとする。
(確認の取消し等)
第15条 市長は,特定子ども・子育て支援施設等が法第58条の10第1項各号のいずれかに該当する場合には,当該特定子ども・子育て支援施設等に係る確認を取り消し,又は期間を定めてその確認の全部若しくは一部の効力を停止(以下「確認の取消し等」という。)することができる。
2 市長は,確認の取消し等をしたときは,法第58条の11第3号の規定により遅滞なく当該特定子ども・子育て支援を提供する施設等の名称,所在地等を公示するものとする。
(情報提供)
第17条 市は,県及び他の市町村に対して,指導及び監査の結果,改善報告の内容,行政上の措置等について,適宜集約し,行政運営に資するため,必要に応じて情報提供するものとする。
(指導及び監査方針の継続,統一の確保)
第18条 指導及び監査の実施に当たり生じた疑義,関係法令等の解釈については,関係部局等と調整又は協議により指導及び監査方針の統一と継続を図り,その内容を文書により整理する。
(県との連携)
第19条 市は,指導及び監査の実施に当たっては,県と必要な連携を行う。
(その他)
第20条 この要綱に定めるもののほか,指導及び監査の実施に関し必要な事項は,民生部長が別に定める。
附則
この告示は,令和3年4月1日から施行する。