化女沼ダム
大崎市北部の丘陵地と平野部が出会うところに、ラムサール条約湿地「化女沼(けじょぬま)」はあります。丘陵に抱かれた化女沼は、昔から農業用水用のため池として維持され、水生植物も豊富で、大崎市民の憩いの場としても親しまれてきました。
1995年(平成7年)、田尻川の洪水調節と農業用水目的にダム堰堤が建設されました。ダム設置後、水面上昇などの影響で水生植物は減少したり、消滅したものがありますが、その後、種類数や個体数も回復し、夏には広範囲にヒシやヒルムシロなどの水草が水面を覆い、水際にはヨシ、ハス、マコモ、ショウブなどの大型の水草が生え、多種多様な水草が見られるようになりました。
化女沼は、このような自然環境に支えられて、ヒシクイ、マガン、オオハクチョウなどのガンカモ類の重要な越冬地として、2008年10月に国際的に重要な湿地を守るラムサール条約に登録(登録面積は湖面部分の34ヘクタール)されました。
周囲4キロの大自然に囲まれた化女沼には、美しい娘と旅の若者との悲恋物語などの伝説があり、四季を通して訪れる人々に神秘的なたたずまいを見せてくれます。
また、化女沼観光資料館では、県内のダムに関するパネルや化女沼にまつわる伝説、化女沼で観察できる鳥、魚、水生植物などをパネルなどの展示を行っているほか、2階には展望室があり、見ごたえは抜群です。
記事の詳細は施設にお問い合わせください。
所在地
宮城県大崎市古川小野字遠沢2-2
化女沼観光資料館休館日
月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日(金曜日)~1月3日(水曜日))
化女沼の伝説
むかし、沼のほとりに長者が住んでおり、一人の美しい娘があった。娘は、朝な夕なにその美しい姿を沼辺に見せていた。すると、そのあまりな美しさにたくさんの蛇が水面に集まるようになった。
ある秋の夕暮れのこと、水もしたたるような美しい若衆がここを通りかかり、許しを乞うて長者の家に泊まるようになった。
やがて若衆はいずこともなく旅立つことになるが、娘はいたく別れを惜しみ、嘆き悲しんだ。
その後、打ち沈む娘の姿に長者の家はひっそりと淋しい毎日が続いた。ある日、物思いにふけりつつ草原で身を横たえていた娘は体に異常を感じ、あわてて館へ戻った。
その夜、娘は産気づき、白い蛇の子を産んだ。娘は驚き、その蛇を追い、愛用のはた織機とともに沼に身を投じた。
その後、毎年、7月7日の日には、沼の中からはたを織る音がするといわれている。
化女沼にまつわる伝説はたくさんあり、長者の娘が沼の水を鏡にして化粧をしたので化粧沼というのだとも語り継がれています。
問い合わせ
化女沼観光資料館 電話番号 0229-28-1353
この記事に関するお問い合わせ先
観光交流課
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大崎市古川七日町1-1 市役所本庁舎3階
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更新日:2023年12月27日