○大崎市農業集落排水事業条例施行規程
令和2年4月1日
上下水道管理規程第2号
(趣旨)
第1条 この規程は,大崎市農業集落排水事業条例(平成18年大崎市条例第199号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(排水設備の設置)
第2条 条例第4条第1項の排水設備は,義務者が単独でこれを設置しなければならない。ただし,土地,建物その他の状況により単独に設置することが困難であるときは,下水道事業の管理者の権限を行う市長(以下「管理者」という。)の承認を受け,数人が共同してこれを設置することができる。
2 前項により共同で設置した各義務者は,排水設備に関し連帯してその義務を負うものとする。
(排水設備の設置基準)
第4条 排水設備の設置基準は,次のとおりとする。
(1) 排水設備を公共ます等に直接固着する場合
ア ますにあってはインバートの上流端に,マンホールにあっては壁の下部に固着すること。
イ 排水設備の取付管の中心線の延長を公共ます等の中心線に合致させること。
ウ 排水設備の取付管は,ソケットを使用し,公共ます等の内壁に突き出さないよう固着すること。
エ 固着部分の周囲をモルタルで覆い,内外面の上塗り仕上げをすること。
(2) 排水設備を公共ます等の既設の取付管に固着する場合
ア 排水管の口径は,公共ます等の取付管の口径と同一とすること。
イ 管底高に食い違いの生じないよう固着すること。
(3) 排水管の土かぶりは,公道内にあっては60センチメートル以上,私道内にあっては45センチメートル以上,宅地内にあっては20センチメートル以上とすること。
(4) 附帯設備
ア 水洗便所の洗浄装置は,使用に当たり完全に洗浄できるものであること。
イ 水洗便所の洗浄用水槽は,相当の水圧が得られる高さに設置すること。
ウ 水洗便所の洗浄用水槽と大便器とを連絡する管は,内径25ミリメートル以上とすること。
エ 水洗便所,浴場又は流し場等の汚水流出箇所にはトラップを設け,トラップの封水がサイホン作用又は逆圧によって破られるおそれがあると認められるときは通気管を設けること。
オ 浴場,流し場の汚水流出口には,固形物の流下を止めるのに必要な目幅8ミリメートル以下のストレーナを設けること。
カ 地下室その他下水の自然流下が十分でない場合における排水は,排水ポンプ施設を設けて排水すること。
キ 土砂を多量に排出する箇所には,沈砂装置を設けること。
ク 特に悪臭を放つ箇所には,防臭装置を設けること。
ケ 油脂類を多量に排出する箇所には,油脂分離装置を設けること。
(5) 排水管の内径及び勾配は,管理者が特別の理由があると認める場合を除き,次の表に定めるところによるものとする。ただし,1の建築物から排除される汚水の一部を排除すべき排水管で,延長が3メートル以下のものの内径は,75ミリメートル以上とすることができる。
排水人口(単位 人) | 排水管の内径(単位 ミリメートル) | 管勾配 |
150未満 | 100以上 | 100分の2以上 |
150以上300未満 | 125以上 | 100分の1.7以上 |
(1) 次に掲げる事項を記載した縮尺300分の1以上の平面図
ア 排水設備又は除害施設(以下「排水設備等」という。)を設置する敷地と隣地との境界線
イ 設置場所の付近の道路及び農業集落排水処理施設の位置
ウ 敷地内の建築物及び炊事場,浴室その他の施設の位置
エ 管きょの配置,形状,寸法及び勾配
オ 他人の排水設備等を使用するときは,その配置
カ その他汚水排除の状況を明らかにするために必要な事項
(2) 除害施設又はポンプ施設を設けるときは,その構造,能力,形状,寸法等を表示した縮尺20分の1以上の構造詳細図
(3) 管理者が必要と認める場合は,設置場所の地表勾配及び管きょの勾配を表示した縦断図面
(4) 他人の土地又は排水設備等を使用するときは,その同意書
(5) 水洗便所を設けるときは,水洗便所工事調書及び構造図
(軽微な工事)
第8条 条例第8条ただし書に規定する軽微な工事は,次に掲げるものに係る工事とする。
(1) ますの蓋の据付け又は取替え
(2) 防臭装置その他の附帯設備の修繕
(使用開始等の届出)
第9条 条例第8条の2第1項の規定による届出は,処理施設使用開始(変更)届出書(様式第11号)を管理者に提出して行うものとする。
2 条例第8条の2第2項の規定による届出は,処理施設使用開始届出書(様式第12号)を管理者に提出して行うものとする。
(特定施設の設置の届出)
第10条 条例第10条の2第1項第7号の管理者が必要と認める事項は,次に掲げる事項とする。
(1) 農業集落排水処理施設に排除される汚水の量及び水質
(2) 用水及び排水の系統
2 条例第10条の2第1項の規定による届出は,特定施設設置届出書(様式第13号)を管理者に提出して行うものとする。
3 前項の届出書の記載については,次に定めるところによるものとする。
(1) 特定施設の種類については,水質汚濁防止法施行令(昭和46年政令第188号)別表第1及びダイオキシン類対策特別措置法施行令(平成11年政令第433号)別表第2に掲げる号番号及び施設の名称を記載すること。
(2) 特定施設の構造については,次に掲げる事項を記載すること。
ア 特定施設の型式,構造,主要寸法及び能力並びに当該特定施設及びこれに関連する主要機械又は主要装置の配置
イ 特定施設に係る工事の着手及び完成の予定年月日並びに特定施設の使用開始の予定年月日
ウ その他特定施設の構造について参考となるべき事項
(3) 特定施設の使用の方法については,次に掲げる事項を記載すること。
ア 特定施設の設置場所
イ 特定施設を含む操業の系統
ウ 特定施設の使用時間間隔及び1日当たりの使用時間並びにその使用に季節的変動がある場合には,その概要
エ 特定施設を含む作業工程において使用する原材料(消耗資材を含む。)の種類,使用方法及び1日当たりの使用量
オ 特定施設の使用時において,当該特定施設から排出される汚水の水質(当該特定事業場から排除される汚水に係る水質の基準が定められた事項に限る。以下この条において同じ。)
カ その他特定施設の使用の方法について参考となるべき事項
(4) 汚水の処理の方法については,次に掲げる事項を記載すること。
ア 汚水の処理施設の設置場所
イ 汚水の処理施設に係る工事の着手及び完成の予定年月日並びに使用開始の予定年月日
ウ 汚水の処理施設の種類,型式,構造,主要寸法及び能力並びに汚水の処理の方式
エ 汚水の処理の系統
オ 汚水の集水及び汚水の処理施設までの導水の方法
カ 汚水の処理施設の使用時間間隔及び1日当たりの使用時間並びにその使用に季節的変動がある場合には,その概要
キ 汚水の処理施設において中和,凝集,酸化その他の反応の用に供する消耗資材の1日当たりの用途別使用量
ク 汚水の処理施設の使用時における当該汚水の処理施設による処理前及び処理後の汚水の水質の通常の値及び最大の値並びに当該汚水の通常の量及び最大の量
ケ 汚水の処理によって生ずる残さの種類及び1月間の種類別生成量並びにその処理の方法の概要
コ 汚水を農業集落排水処理施設へ排除する方法(排出口の位置及び数並びに排出先を含む。)
サ その他汚水の処理の方法について参考となるべき事項
(5) 農業集落排水処理施設に排除される汚水の量及び水質については,次に掲げる事項を記載すること。
ア 農業集落排水処理施設への排出口における汚水の通常の量及び最大の量並びに当該汚水の水質の通常の値及び最大の値
イ その他農業集落排水処理施設に排除される汚水の量及び水質について参考となるべき事項
(6) 用水及び排水の系統については,当該特定事業場における系統について記載し,用途別用水使用量を付記すること。
(特定施設の使用の届出)
第11条 条例第10条の2第2項及び第3項の規定による届出は,特定施設使用届出書(様式第14号)を管理者に提出して行うものとする。
(受理書)
第13条 管理者は,条例第10条の2第1項又は条例第10条の3の規定による届出を受理したときは,受理書(様式第16号)を当該届出をした者に交付するものとする。
(氏名の変更等の届出)
第14条 条例第10条の6の規定による届出は,条例第10条の2第1項第1号又は第2号に掲げる事項の変更に係る場合にあっては氏名変更等届出書(様式第17号)を,特定施設の使用の廃止に係る場合にあっては特定施設使用廃止届出書(様式第18号)を管理者に提出して行うものとする。
(承継の届出)
第15条 条例第10条の7第3項の規定による届出は,承継届出書(様式第19号)を管理者に提出して行うものとする。
(1) 除害施設の設置計画書
(2) 除害施設の維持管理計画書
2 使用開始,休止,廃止又は変更の届出は,除害施設使用開始(休止,廃止,変更)届出書(様式第21号)によるものとする。
(水質の測定)
第17条 条例第10条の9の規定による水質の測定(以下「測定」という。)は,毎年4月,次に定めるところにより行い,その結果を管理者に報告しなければならない。
(1) 測定は,第19条の規定により届出のあった水質管理責任者が立会いの上,工場又は事業所が通常の事業活動を行っているときに,2日以上にわたり1日5回以上採取する。ただし,水質に著しい変動がないと認められる場合は,測定のための試料(以下「試料」という。)を採取する日数又は回数を減じることができる。
(2) 試料は,1回につき100ミリリットル以上採取し,採取した1日分の試料を混合したものを10度以下零度以上の暗所に保存した上,初回の試料採取をした後24時間以内に検定に着手する。
(3) 2日以上にわたり試料を採取した工場又は事業所の水質の測定値は,試料の採取日ごとに測定した数値を加重平均した数値とする。
2 管理者は,前項の認定を行ったときは,その内容を使用者に通知するものとする。
(令3上下水管規程3・一部改正)
(使用料の徴収猶予対象者等)
第22条の2 条例第17条の公益上その他特別の事由があると認めるとき,かつ,使用料の徴収を猶予すること(以下「徴収猶予」という。)ができるときは,次に掲げるときとする。
(1) 天災その他の災害を受け,又は盗難にあったとき。
(2) 生計を一にする親族が病気にかかり,又は負傷したとき。
(3) 事業を廃止し,又は休止したとき。
(4) 事業につき著しい損失を受けたとき。
(5) 前各号に掲げるもののほか,これらに類する事実があったとき。
(令3上下水管規程3・追加)
(1) 大崎市水道料金の減免に関する規程(平成26年大崎市水道管理規程第12号。以下「水道料金減免規程」という。)第8条の規定により減免する旨の決定を受けたもの
(2) その他市の責めに帰すべき事由によるもの又は市の指示によるものであって,管理者が減免する必要があると認めるもの
(令3上下水管規程3・一部改正)
(排除汚水量の認定)
第24条 条例第15条第1項第1号及び第2号の規定による認定は,次の各号の場合に応じ,当該各号に規定する水量とする。
(1) 排除汚水量測定機器を設置できる場合 排除汚水量測定機器を設置し,当該機器により測定された水量
(2) 排除汚水量測定機器を設置できない場合 使用の構成人員,形態,状況その他の事情を勘案して管理者が認定した水量
2 前項の申請書を提出するものは,当該申請書に次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 占用物件の設置場所付近の縮尺2,000分の1以上の現況平面図
(2) 占用面積実測図
(3) 占用物件が隣接する土地又は建築物の所有者若しくは占有者に利害関係があると認められるときは,それらの者の同意書
(4) 前3号に掲げるもののほか,管理者が必要と認める書類
(身分証明書)
第28条 条例第20条の2第2項及び第20条の3第3項に定める身分を示す証明書は,それぞれ様式第32号及び様式第33号によるものとする。
2 前項の証明書の交付を受けた者は,次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 他人に貸与し,若しくは譲渡し,又は改ざんしてはならない。
(2) 滅失し,若しくは毀損し,又は紛失したときは,直ちに管理者に届け出なければならない。
(3) 資格を失ったときは,直ちに管理者に返還しなければならない。
(その他)
第29条 この規程に定めるもののほか,必要な事項は,管理者が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この管理規程は,令和2年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この管理規程の施行の日の前日までに,大崎市下水道事業に地方公営企業法の規定の全部を適用することに伴う関係規則の整備に関する規則(令和2年大崎市規則第18号)第8条の規定による廃止前の大崎市農業集落排水事業条例施行規則(平成18年大崎市規則第132号。以下「旧規則」という。)の規定によりなされた処分,手続その他の行為は,それぞれこの管理規程の相当規定によりなされたものとみなす。
3 この管理規程の施行の際現に提出され,又は交付されている旧規則に定める様式による申請書等は,この管理規程に定める相当様式による申請書等とみなす。
4 この管理規程の施行の際,旧規則に定める様式による申請書等は,当分の間,所要の修正を加え,なお使用することができる。
附則(令和3年4月1日上下水道管理規程第3号)
この管理規程は,令和3年4月1日から施行する。
別表第1(第22条,第23条関係)
(令3上下水管規程3・追加)
減免対象 | 減免期間 | 減免割合 | 必要書類 |
(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による生活扶助を受けているとき,又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)の規定による生活支援給付を受けているとき。 | 減免を決定した日の属する使用月から当該減免の事由が消滅した日の属する使用月までの期間 | 検針汚水量の100パーセント(基本使用料を含む。) | 社会福祉事務所長が発行する生活保護受給証明書その他管理者が必要と認める書類 |
(2) 水道料金減免規程第3条の規定に該当するとき。 | 水道料金減免規程第5条に規定する期間 | 水道料金減免規程第3条第1号から第4号までの規定に該当するときは検針汚水量から推定使用汚水量を差し引いた汚水量(同条第4号にあっては,その都度管理者が定める水量)の100パーセントとし,同条第5号に該当するときはその都度管理者が定める割合 | 水道料金減免規程第7条第1項各号に掲げる書類 |
(3) 給水装置(大崎市水道事業給水条例(平成18年大崎市条例第266号)第2条に規定する給水装置をいう。)又はこれに直結する機器(以下「給水装置等」という。)の損傷により漏水が発生し,水道水の全部又は一部が排水設備に流入しなかったことが明らかであると認められるとき,かつ,当該給水装置等の修繕を行ったとき。 | 1件につき2使用月以内の期間(当該期間を過ぎても検針汚水量に漏水の影響があったときは,当該期間に2使用月を限度として加えた期間)。ただし,特別な事由があり,かつ,管理者が必要と認めたときは,この限りでない。 | 検針汚水量から推定使用汚水量を差し引いた汚水量の100パーセント | 修繕工事の状況が分かる写真,工事費内訳書の写しその他管理者が必要と認める書類 |
(4) 大崎市水道事業による水道水以外の水道水及び水を使用するための施設又はこれに直結する機器(以下「水道事業以外の水道施設等」という。)の損傷により漏水が発生し,水道水及び水の全部又は一部が排水設備に流入しなかったことが明らかであると認められるとき,かつ,当該水道事業以外の水道施設等の修繕を行ったとき。 | 1件につき2使用月以内の期間(当該期間を過ぎても検針汚水量に漏水の影響があったときは,当該期間に2使用月を限度として加えた期間)。ただし,特別な事由があり,かつ,管理者が必要と認めたときは,この限りでない。 | 検針汚水量から推定使用汚水量を差し引いた汚水量の100パーセント | 修繕工事の状況が分かる写真,工事費内訳書の写しその他管理者が必要と認める書類 |
(5) 自然災害その他管理者が特に必要と認めるとき。 | 管理者が必要と認める期間 | 管理者が必要と認める割合 | 管理者が必要と認める書類 |
備考 1 使用月とは,農業集落排水の使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間(その始期及び終期は,管理者が定める。)をいう。 2 検針汚水量とは,当該使用月の検針指針から前使用月の検針指針を差し引いた水量をいう。 3 推定使用汚水量とは,漏水が始まったと認められる月の前3か月間の平均使用汚水量又は前年同時期における3か月間の使用実績の平均使用汚水量のうち,いずれか少ない汚水量(1立方メートル未満の端数が生じたときは,これを切り捨てる。)をいう。ただし,当該期間と著しく使用状況が変化していると認めるときは,当該期間以後の使用汚水量その他の事情を勘案して算定した汚水量とする。 |
別表第2(第22条関係)
(令3上下水管規程3・追加)
減免対象外 |
(1) 使用者又は管理者若しくは排水設備の所有者(以下「使用者等」という。)が故意に給水装置等又は水道事業以外の水道施設等を破損したとき。 |
(2) 使用者等が漏水の事実を知りながら給水装置等又は水道事業以外の水道施設等の修繕等必要な措置を怠り,若しくは使用者等の都合で修繕を引き延ばしたとき。 |
(3) 給水装置等の新設又は改造工事の完成後1年以内に当該工事の契約内容に適合していなかったことによる漏水があったとき。 |
(4) 凍結防止のため放水したとき。 |
(5) 前各号に掲げるもののほか,使用者等が適正な維持管理を怠ったことにより検針汚水量が増加したと管理者が認めるとき。 |
(令3上下水管規程3・一部改正)
(令3上下水管規程3・一部改正)