意見書(平成26年)

更新日:2021年09月21日

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東日本大震災被災者に対する医療費の一部負担金免除措置再開に関する意見書

 東日本大震災から3年が経過しようとしております。未曾有の災害からの復興に向け、一歩一歩着実な歩みを続けてこられた被災者及び関係の皆様に心より敬意を表します。
 一方で、住まいを失い、生業の道を絶たれ、先行きの見通しを立てられずに苦しんでいる被災者の方々も依然として数多く、被災地での生活再建には、なお多くの課題が山積しております。
 この間、被災者の医療費一部負担金免除に対する国の財政支援は、平成24年9月30日をもって全額財政支援は打ち切られ、独自財源を持たない後期高齢者医療広域連合は、市町村の財政的負担を考慮し、やむを得ず医療費の一部負担金免除措置を平成25年3月31日で打ち切りました。
 困窮する被災者の方が安定した生活を取り戻し、震災からの復興をなし遂げていただくためにも、心身の健康維持のための継続的な支援として、後期高齢者医療制度における医療費一部負担金の免除措置を再開する必要があります。
 よって、国会及び政府におかれては、下記の施策の実施に必要な財政上の措置を講じられるよう強く求めるものであります。

1 医療費一部負担金の免除措置について、国の全額負担により速やかに再開すること。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年3月4日

宮城県大崎市議会議長 栗田 彰

内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、復興大臣、衆議院議長、参議院議長 あて

手話言語法制定を求める意見書

 手話とは、日本語を音声ではなく手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系を持つ言語であります。手話を使うろう者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、大切な情報獲得とコミュニケーションの手段として守られてきました。
しかしながら、ろう学校では手話は禁止され、社会では手話を使うことで差別されてきた長い歴史があります。
 平成18年12月に採択された国連の障害者権利条約には、「手話は言語」であることが明記されています。
 日本政府は障害者権利条約の批准に向けて国内法の整備を進め、平成23年8月に成立した「改正障害者基本法」では、「全て障がい害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められました。
 また、同法第22条では国、地方公共団体に対して情報保障施策を義務づけており、手話が音声言語と対などな言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、さらには手話を言語として普及、研究することのできる環境整備に向けた法整備を国として実現することが必要であると考えます。
 よって、政府と国会が下記事項を講ずるよう強く求めるものであります。

 手話が音声言語と対などな言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、さらには手話を言語として普及、研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」を制定すること。
上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年6月27日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣,内閣官房長官、衆議院議長、参議院議長あて

地方財政の充実強化を求める意見書

 被災からの早期復興、子育て、医療、介護などの社会保障の充実、環境対策など、地域の財政需要は増大し、地方自治体が担う役割は年々拡大しています。
 このような状況の中、経済財政諮問会議などにおいて法人実効税率の見直しや償却資産に係る固定資産税の減免などが議論されていますが、公共サービスの質の確保を図るためにも、安定した地方税財源を確立することは極めて重要であります。
 地方自治体の実態に見合う歳入歳出を的確に見積もるためには、国と地方による十分な協議を保障した上で、地方税、地方交付税のあり方を検討し、地方財政計画に反映する必要があります。
 以上のことから、公共サービスの質の確保と地方自治体の安定的な行政運営を実現するため、2015年度の地方財政計画における地方交付税及び一般財源総額の拡大に向けて、次のとおり対策を求めます。

1 地方財政計画、地方税のあり方、地方交付税総額の決定に当たっては、国の政策方針に基づき一方的に決するのではなく、国と地方の協議の場で十分な協議のもとに決定すること。
2 社会保障分野における人材確保と処遇改善、農林水産業の再興、環境対策などの財政需要を的確に把握し、増大する地域の財政需要に見合うよう、地方交付税及び一般財源総額の拡大を図ること。
3 復興交付金については、国の関与の縮小を図るとともに、採択要件を緩和し、被災自治体が復興事業により柔軟に活用できるよう早急に改善すること。
4 法人実効税率の見直しについては、地方税財源の確保を図った上で、地方財政に影響を与えることのないようにすること。
5 償却資産に係る固定資産税やゴルフ場利用税については、市町村の財政運営に不可欠な税であるため、現行制度を堅持すること。
6 地方交付税の別枠加算、歳出特別枠については、地方自治体の重要な財源となっていることから、現行水準を確保すること。また、増大する地方自治体の財政需要に対応し、臨時的な財源から社会保障や環境対策などの経常的な経費に対応する財源へと位置づけを改めること。
7 地方交付税の財源保障機能、財源調整機能の強化を図り、市町村合併に伴う算定特例の終了を踏まえた新たな財政需要の把握について、引き続き対策を講じること。
8 人件費削減など行革指標に基づく地方交付税の算定は、交付税算定を通じた国の政策誘導であり、地方自治、地方分権の理念に反するものであることから、このような算定を改めること。
上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年6月27日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、経済産業大臣、内閣官房長官、内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当) あて

指定廃棄物最終処分場建設についての意見書

 東京電力福島第一原子力発電所事故で発生した指定廃棄物の最終処分場建設問題については、これまで環境省が開催した市町村長会議において、候補地の選定基準や手法、提示方法などが提案され、平成26年1月20日に栗原市の深山嶽、加美町の田代岳及び大和町の下原の3カ所が詳細調査候補地として示されました。
 しかし、候補地の3カ所は、いずれも水源地にあり、その下流域では飲料水や農業用水として広く活用されていることなど、候補地として不適切であると強く反発しています。
 また、候補地の提示以来、3自治体においては処分場建設に反対する住民運動が活発に行われており、当該3市町議会における処分場建設に反対する意見書の可決や特別委員会の設置のほか、行政区長会や農協を初めとする各種団体などでは次々と反対決議及び白紙撤回を求める活動が行われています。
 一方、本県の各自治体には現在、放射性物質に汚染された稲わらや牧草などの指定廃棄物が大量に一時保管され続けていることから、これら指定廃棄物の早期撤去と処分が急務となっており、一日も早い解決が望まれておりますが、本来この問題の本質は、原発事故を起こした東京電力と国の責任に属するものであります。
 環境省は、3候補地の詳細調査の結果を踏まえて、最終候補地を1カ所に絞り込み、正式に公表するとしていますが、処分場建設には住民は強い不安とさまざまな懸念を抱いており、現段階では3自治体は足並みをそろえることもできず、詳細調査に着手できるような状況ではありません。
 よって、国は詳細調査については当該自治体及び地域住民の理解を得た上で着手することが大前提であり、事態を悪化させることがないよう、3候補地が国有地であることをもって、その前提のないまま調査を強行しないよう強く要望します。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年6月27日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、環境大臣、復興大臣、衆議院議長、参議院議長 あて

労働者保護ルールの改悪に反対する意見書

 安倍首相は、成長戦略の名のもとで企業の都合を優先し、労働者保護ルールの改悪を次々に打ち出しています。派遣労働の大幅な拡大、解雇や労働時間の規制緩和、職業紹介事業の民間開放など、どれも労働者の生活を脅かしかねない内容です。
 これらは、経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議や規制改革会議における財界の民間議員からの提起を受けたものであり、これらの会議には労働者のメンバーは一人もおらず、ILOの三者(公労使)構成原則を無視した場で労働法制の緩和が議論されることは極めて問題です。
 予定される労働者派遣法改正の最大の問題点は、派遣期間の上限3年を外し、無期限にすることです。例外的、一時的な位置づけであった派遣を常態化させることになれば、正社員でもなく、直接雇用の契約社員でもない、不安定な間接雇用の派遣社員に次々と置きかえられ、直接雇用という雇用の大原則が根本から崩されかねません。
 また、合同会議において安倍首相は新たな労働時間制度の仕組みの検討を指示しました。それは、日本においては、原則1日8時間、週40時間労働であり、残業や休日、深夜労働には割り増し賃金を支払う必要がありますが、労働時間を自分の裁量で管理できる立場にある上級管理職や研究者についてはその例外となるため、労働組合と本人の同意があれば、それを一般社員にまで拡大するというものであります。
 第1次安倍政権では、ホワイトカラーエグゼンプションとして収入の高い社員への適用拡大を目指しましたが、残業代ゼロ法案、過労死促進法案との批判を受けて、断念に追い込まれた経緯があります。
 さらに、職種、勤務地、労働時間のいずれかが限定されたジョブ型正社員、限定正社員の拡大を進めることも問題です。正社員とは名ばかりで、職がなくなれば容易に解雇でき、限定のかわりに賃金が低くて済むという、使用者にとって都合のよい働かせ方です。
 今、日本は、長時間労働、過密労働の蔓延化、非正規労働の急増やワーキングプア問題の拡大に見られるように、労働環境に関する深刻な課題が山積しています。経済成長の手段として雇用規制の緩和を行い、労働者を犠牲にすることは許されません。長時間労働や過労死の防止、不安定な働き方の防止、労働法規を遵守しないブラック企業への対策の強化、労働基準監督体制の抜本的な強化など、違法行為の取り締まりに向けた具体的な施策を実行すべきです。
 よって、政府に対し、次の事項について誠実に対応されるよう強く要望します。

1 常用代替防止という労働者派遣法の趣旨を堅持すること。派遣労働者の労働条件の切り下げや、地位のさらなる不安定化につながりかねない労働者派遣法の改正は行わないこと。
2 使用者側に立った法制度ではなく、働く人の立場に立った、本来の労働者保護の法制度と理念を維持すること。
3 人間らしい生活を継続的に営める安定雇用と安心して子育てができるなどの労働環境整備を行うこと。
4 労働時間法制に関しては、労働者の生活と健康を維持するため、安易な規制緩和を行わないこと。
5 全ての労働者について、同一価値労働同一賃金原則を実現し、解雇に関する現行のルールを堅持すべきこと。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年10月17日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、経済再生担当大臣 あて

米価暴落に伴う稲作農家の経営安定と経営体質強化に関する意見書

 本年度の水稲作況指数は、大崎市を含む県北部で105と予想されており、良好な作柄が期待されております。
 しかしながら、今般発表された平成26年産米の概算金は、「ひとめぼれ」で8、400円、「ササニシキ」で8、600円という金額で、昨年産米より「ひとめぼれ」で2、800円、「ササニシキ」で2、900円も暴落するという、過去最低の金額となりました。この金額は、農林水産省が試算した60キログラムあたりの生産費16、000円(平成23年産生産費)よりも格段に低く、来年度の作付への影響どころか、この水準が続けば、ナラシ対策の発動やコスト削減に努力したとしても農業経営は成り立たなくなり、離農や耕作放棄地の拡大、人口減少、地域コミュニティーの崩壊、さらには国土保全、水源涵養、景観形成、文化の伝承などの農業が持つ多面的な機能の維持も困難になるものと危惧されます。
 米価暴落の主な原因は、平成25年産米の在庫が計画どおりに販売が進まないこと、また米卸などの販売が平成24年産米の在庫消化を優先していることなどが考えられ、これまでの販売状況を考えると、11月以降への持ち越し数量も25万トン程度になると試算されています。
 このような状況のもと、過去最安となった概算金額を踏まえ、数年にわたる低米価が定着することへの危惧、在庫を抱える産地、生産者の所得減少に加え、消費増税、農業、農協改革など、稲作農家の不安、不信はそのきわみに達しています。
 安倍政権は10年間で「農業所得倍増」を目指すとしていますが、今緊急に必要なのは米生産者価格の暴落対策であります。
 農業が担っている国民への食料の安定供給とともに、国土の多面的機能や地域活性化などの重要な役割を十分に踏まえていただき、農業者が営農意欲を失うことなく、持続的に稲作経営に取り組めるような対策を要望します。
 よって、政府と国会が下記事項を講ずるよう強く求めるものであります。

1 需給、価格安定対策
(1)主食用米などの需給と価格の安定を図る食糧法の趣旨を踏まえ、米の需給バランスの改善に向け、政府主導による過剰米の主食用市場からの隔離対策を実施すること。
 また、政府備蓄米について、実需者ニーズの高い飼料用米や海外援助への積極的な活用を図ること。
(2)主食である米生産農家の経営安定のため、生産者米価決定の仕組みを改善すること。
2 農業者の経営所得対策
(1)収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)及び移行のための円滑化対策(平成26年度限りの経過措置)については、平成26年産の発動にあたり十分な予算を確保するとともに、交付時期の前倒しを行うこと。
(2)今年度の直接支払交付金の半減措置を撤回し、農家の経営安定策をとること。
(3)本対策への加入者要件について、認定農業者や集落営農などの担い手の育成確保が困難な条件不利地においては、地域条件などを十分考慮して一定程度の拡大を図るとともに、ナラシ移行のための円滑化対策の延長、生産調整の見直しと連動する収入保険制度の早期創設、制度資金の充実など、万全なセーフティーネットを構築すること。
3 生産者体制の強化
(1)主食用米及び飼料用米などの非主食用米の規模拡大及び低コスト化を進めるため、必要な施設整備や大規模改修などに対する支援拡充、飼料用米専用品種のニーズに応じた種子確保を図ること。
(2)これまで規模拡大を進めてきた農業者ほど米価暴落の影響は大きくなっていることから、今後農地の集積、集約化により規模拡大、コスト削減を進めながら、強い経営体を育成していくため、意欲ある担い手に対して、必要となる機械設備の増設や導入などについて効果的な支援策を強化すること。
4 転作支援
(1)一層の強化が見込まれる平成27年産主食用米の生産調整に対応するため、地域の実情に応じた転作作物の産地形成を支援する産地交付金について、十分な予算の確保と効果的な配分を図ること。
 また、多収性品種などの非主食用米の生産に取り組むことで農業者が十分な所得を確保できるよう、将来にわたって支援策を講じること。
5 米の需給拡大
(1)米の需給拡大のため、主食用米の消費拡大に加えて、米粉用米や飼料用米などの非主食用米の利用拡大について効果的な対策を実施するとともに、日本再興戦略に沿って政府指導によるオールジャパンでの輸出促進を図ること。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年10月17日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、財務大臣、農林水産大臣、内閣官房長官、参議院議長、衆議院議長 あて

山村振興法の延長と施策の拡充を求める意見書

 山村における経済力の培養と住民の福祉向上、地域格差の是正と国民経済発展に寄与することを目的として1965年に山村振興法が制定されました。この山村振興法に基づき、山村地域は国による政策支援が行われ、国土、自然環境の保全、水源涵養、地球温暖化防止などに多面的かつ公共的な役割を果たしてきました。
 本市の山林面積は、4万2、868ヘクタールと市の面積の54%を占めており、山村地域では農林業の低迷や就業機会の減少、過疎化、高齢化の進行に伴う集落機能の低下などにより、依然として厳しい環境が続いています。
 こうした中で、山村振興法の期限を2015年3月末に迎えますが、山村地域の現状と果たす役割の重要性を踏まえ、地域振興、地域林業の確立に向け、国は同法を延長し、万全の対策を講じる必要があります。
 また、地球温暖化防止森林吸収源対策に係る安定的な財源の確保や、森林施業の集約化促進に対するさらなる支援策の実施などにより、「森林・林業基本計画」の推進を図ることも欠かせません。
 よって、政府に対し、下記事項を講じるよう強く求めるものです。

1 山村振興法の延長及び内容の拡充を図ること。なお、延長に当たっては都市と山村の格差是正を主眼とした対策に加え、山村地域が果たす多面的機能の発揮に係る国としての責務を明確にし、山村振興の目標に林業、木材産業の振興による地域資源を活用した地域林業の確立、就業機会の増大と定住の促進を盛り込み、その達成に必要な施策を講じること。
2 森林・林業基本計画に基づく森林及び林業の再生と整備、森林の多面的機能の持続的発揮に向け、地球温暖化対策のための税の使途に森林吸収源対策を追加するなど、安定的な財源確保に努めること。また、森林情報の収集や境界確認、合意形成、路網整備、不在村者対策を初めとする集約化施業が促進するようさらなる支援を図ること。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年12月25日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、農林水産大臣、参議院議長、衆議院議長 あて

40人学級再開検討に反対する意見書

 財務省は、平成26年10月27日の財政制度など審議会で、公立の小学校1年生で導入されている35人学級を、従来の40人学級に戻すよう求める方針を提示しました。 35人学級は、中央教育審議会が少人数学級化の方向を提言したのを受けて、平成23年度から、小学校1年生、2年生で順次実現してきたものであります。これに対して、財務省は、平成24年度はむしろ小学校のいじめや暴力行為に占める1年生の割合が増加しており、平成25年度全国学力・学習状況調査の結果についても平均正答率が低下するなど、明確な効果があったとは認められないとして、40人学級に戻すよう求めました。また、40人学級に戻した場合には教職員数を4、000人減らすことができ、約86億円の財政削減効果があるとしています。
 しかし、全国学力・学習状況調査は毎年の出題レベルが一定ではなく、単純に比較することには意味がありません。また、いじめの件数は発生件数ではなく、学校がどれだけ認知したかの認知件数であり、いじめ自殺事件の社会問題化を受けて丁寧な把握が行われた結果、認知件数が増加したとも考えられます。そもそも、わずか数年のデータで傾向を導き出すのはあまりに拙速であります。
 義務教育の始まりである小学校低学年は、特にきめ細かな手当てが必要な時期であり、教育上の配慮としても、中央教育審議会の方向性に照らしても、学級規模を膨らませることはあり得ません。そもそも、日本の公立学校の学級規模は国際的に見ても大き過ぎ、35人学級を他の学年にも広げていくことが求められています。我が国のGDP(国内総生産)に占める公的教育費の割合はOECD(経済協力開発機構)加盟国中最低であり、政府は教育予算の引き上げにこそ取り組むべきであります。
 よって、国においては、40人学級の再開検討を行わないよう強く求めるものです。
 上記のとおり、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出いたします。
平成26年12月25日

宮城県大崎市議会議長 佐藤 清隆

内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣、内閣官房長官、参議院議長、衆議院議長 あて

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